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難波一族記【1】~経遠編~ 第五章 保元の乱・出陣

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5.保元の乱・出陣 「皆、揃ったな」 平清盛の声に、居並ぶ侍大将たちが一斉に頭を下げた。 経遠と兼康も、その列に加わっていた。 「此度の騒動、もはや避けられぬ。崇徳上皇方と後白河天皇方、両陣営に分かれて刃を交えることとなろう」 清盛の言葉に、広間が静まり返った。 「我らは帝方に加勢する。しかし、我が叔父・忠正殿は上皇方につく。源為義も同じく上皇方じゃ」 経遠は眉をひそめた。 源為義の子・義朝は、父とは反対の帝方につくという。 親子や一族が敵味方に分かれる戦であった。 軍議が終わると、経遠と兼康はそれぞれの郎党を集めた。 「三郎、お前には我が軍の一隊を任せる。若い者たちを率い、前線を支えよ」 「承知した! 兄者に後れは取らぬぞ!」 経房は太刀を掲げ、配下の武士たちに出陣を命じた。 「分かっておる。だが、お主が道を開けば、わしが敵陣を突き崩してくれよう!」 経遠は笑った。 「頼もしいことよ。互いの軍勢を無駄に失わぬよう、力を合わせようぞ」 兼康は大きく頷いた。 経遠の郎党たちは整然と隊列を組み、経房の手勢も勇ましく出陣の時を待っていた。 その傍らでは、兼康の率いる武士たちが、主君の号令を待ちながら武具を整えていた。 三人は平家を支える武将として、それぞれの軍勢を率い、決戦の場へと向かうのであった。 ※この物語はフィクションです。